いろいろあった春(ウッドスティック2016/淀川のアユ遡上見学会/ビワマスガイドの寄合に密着/リザーバーでトップ/琵琶湖カヌーセンターのリニューアルセール開催中)

「広河原トラウトタウン」で4月30日と5月1日に行われた「ウッドスティック」の最後に関係者で記念撮影! 
「広河原トラウトタウン」で4月30日と5月1日に行われた「ウッドスティック」の最後に関係者で記念撮影! 

 

 06号が遅れており、本当にすいません。正式発表まで、もうしばらくお待ちを! なんか、ずっと同じ言葉を繰り返していて、プロレスのムーブみたいな冒頭になってきちゃいました! ごめんなさい……。

 

 さて、この欄で先だって案内させていただいた「ウッドスティック2016」は、今後の展開が非常に楽しみに感じられるイベントでした。会場の「広河原トラウトタウン」は京都市内からは少し遠いですが、その分、山深い雰囲気がすごくいいです。京都市内の京阪出町柳駅前から、直通のバスも出ています(32系統で“菅原”停留所下車)。上の写真の背後に見えているトタン葺き合掌造りの建物は改装中の倶楽部ハウスで、木の桟橋は、ウッドスティックのメンバーも存分に手伝って汗を流してこしらえたものだそう。正真正銘の京都の奥座敷で、フライ&ルアーのトラウトフィッシングが静かに楽しめるんですから、要注目です。当面はイベントごとのオープンとなりますが、近い将来、より整備を進めた管理池&倶楽部ハウスでグランドオープンとなる予定。KINEYAの奥居さんを中心に、メンバーがあれこれ手伝いつつ、整備を進めていきます。本誌やこの欄で、また経過を御報告させていただきます。滋賀の「アクア.ヘヴン」さんに続く、新たな管理釣り場のオープンに胸が踊ります。

 


「淀川大堰」の魚道を遡上する稚アユ! たくさんいました!!
「淀川大堰」の魚道を遡上する稚アユ! たくさんいました!!

 5月7日、「淀川大堰・毛馬水門における天然海産アユの現地見学会」が、淀川河川レンジャーと京の川の恵みを活かす会の共催で行われました。淀川河川レンジャーの谷口順彦先生と、京の川の恵みを活かす会の竹門康弘先生のお声掛けのもと、京都府の漁協や水産関係者、一般の釣り人、自然愛好家等が、春先に遡上するアユの実状を観察に、多数集まりました。もちろん、国交省の淀川河川事務所さんの協力があって、実現したものです。

 本誌では度々取り上げてきましたが、ここ数年の淀川水系では“アユが自然に遡上できる川”を取り戻す為の取り組みが急激に進んできています。“魚道を今まで以上に機能させるにはどうすればいいのか”などの実験も行われています。河川環境のよりよい未来の為に大人が真剣に考え、意見を出し合い、立場を越えて協力をし、実際に汗を流すという場面がどんどん増えてきているんです。それらの努力が実を結び、当日は本当にたくさんの稚アユが元気よく魚道を遡上してくれました! なんか嬉しくなって、しんみりもしてしまいました。

 昭和40年代の中頃に生まれた身にしてみれば、成人するまでの間にあまりに急激に変わってしまった釣り場環境と減少していった生物については、どうしようもないとあきらめかけていました。便利で豊かな社会になったんやからしゃあないといと思いかけていました。でも、そうではなかった。決してあきらめずに頭を使って人と人が協力すれば、今よりもずっと魚が増えることは、確実なようです。淀川水系では、アユやウナギなどの海から川の上流に遡上する習性を持つ魚にとっては、長らく地獄のようでした。しかし上流域の京都で始まった歓迎すべき波は、ついに下流の淀川大堰にまで到達しました。海から川に入る一発目の堰や、下流域の大きな堰の魚道が機能していなければ、どれだけ上流の魚道を改善したとしても無意味。淀川大堰や毛馬水門の役割は、本当に重要なんです。当日は嬉しい事実が次々と発見され、そういった意味でも、歴史的な日になりました。


ビワマストローリングのガイド方が一同に会して、6月5日のイベントと組合の設立について協議が重ねられた
ビワマストローリングのガイド方が一同に会して、6月5日のイベントと組合の設立について協議が重ねられた

 

 5月の14日、大津市におの浜のピアザ淡海にて、「北琵琶湖レイクトローリング遊漁船グループ」所属のビワマスガイド船キャプテン方による会合が行われました。オブザーバーに招かれたのは本誌で「琵琶湖の魚の不思議と謎」を執筆いただいている、琵琶湖博物館総括学芸員の桑原雅之先生。主な議題となったのは、6月5日(もう明日じゃないですか 泣)に開催される「ビワマストローリングチャンピオンシップ」と、これから設立していこうとしている組合についてです。

 05号では、「北琵琶湖レイクトローリング遊漁船グループ」の発足について、詳しくレポートさせていただきました。ビワマスは、長らく漁の対象となってきた魚。そこに後発の“トローリング”という技を引っ提げて、釣り人という存在が浮上してきました。トローリングという技はビワマスを生きたまま捕獲できるので、その食材としての価値を限りなく高めます。近年になり釣り人から漁師さんにトローリングの技術が伝えらる場面もありました。後発の立場である釣り人が、いかにしてうまく琵琶湖の中で漁業と共存しつつ遊漁船の文化を認めてもらうのか。ビワマスが永続していく上で、釣り人はどのような存在であるべきか? いろいろな意見が飛び交いました。

 グループ所属のキャプテンの中には、漁師の資格を持つ方が何名もいます。みなが人生をかけ、長らくビワマスにかかわっていこうとしています。またグループのメンバーには有名バス釣りガイドでビワマスガイドも兼業されている「健ちゃんプロ」こと関根健太さん等の兼業組みも。当日は琵琶湖でプロの遊漁船船長として長らくやってた経験を通して、意見を述べておられました。

 現在琵琶湖でビワマスを狙うのには、承認証が必要です。ビワマスは固有種なので、なんらかの規制が必要なのは明白ですが、今の形がベストなのか? 今後どのようなルールとなるのが理想的なのか? それらのことについても、意見が出ていました。またグループの面々は、ビワマス釣りを通じ少しでも社会貢献ができないかを、既に考え出しています。


カナディアンカヌーをリザーバーに浮かべてのトップウォーター釣りは、本当に楽しい大人の遊びです
カナディアンカヌーをリザーバーに浮かべてのトップウォーター釣りは、本当に楽しい大人の遊びです

 

 5月の末日、取材で、とあるダム湖を訪れました。小学校時代に買ってもらった『ブラックバス釣りの楽しみ方』は、今読み返してみても素晴らしく、趣味の楽しみを解説する書籍としての完成度は、非常に高いです。ずっと、そんなスタイルが好きでした。

 完成してから、既に長い年月の経った人造湖。湖上に舟を浮かべると、独特の風情がありました。静かにルアー釣りをしていると、鳥の鳴き声が耳に入ります。気軽に脱日常ができる心底楽しいスタイルなのを、再確認できました。写真左はプラグメーカー「ハンドサム」の嶋崎さんで、右は本誌03号で琵琶湖のケタバスをフライで釣っていただいた、デザイナーの神谷さん。次々号をお楽しみに。

 


“琵琶湖カヌーセンター”さんが、リニューアルオープンしました!
“琵琶湖カヌーセンター”さんが、リニューアルオープンしました!

  

 長らくお世話になっている琵琶湖カヌーセンターさんが、先日リニューアルオープンし、在庫一掃セールを開催されています。この機会に、ぜひ一度訪ねてみては? 琵琶湖大橋の近く、国道161号線を南に400m、西側の並びの赤いお店です! この度、外壁が赤系のカワイイ色になりました。当日1万円以上お買い物した方も、ガラポンができますよ!!

グリーンランドパドルを手にされるのは伝説のカヌーイストである神吉社長。詳しくは小誌05号の93ページに!
グリーンランドパドルを手にされるのは伝説のカヌーイストである神吉社長。詳しくは小誌05号の93ページに!