2017年

4月

16日

北琵琶湖レイクトローリンググループの活躍②

「北琵琶湖レイクトローリング遊漁船グループ」創立メンバー。詳しくは小誌05号を
「北琵琶湖レイクトローリング遊漁船グループ」創立メンバー。詳しくは小誌05号を

 前回の続きです。

 ビワマスは古くから、刺網漁の対象でした。ビワマスが釣れることは一部の先駆者のみが知っていて、一般的には長らく狙っても釣れない魚と思われてきました。ところが近年は、レイクトローリングの技術が効果的なことが釣り人の側から発信され、一本釣り(トローリング)で釣って適正な処置を施せば格別美味しいことも、少しずつですが知られるようになりました。ビワマスに人生をかけ、遊漁船(ガイド船)を始めたり、ガイドのみではなく漁師の資格を持ちトローリング漁も兼業したりする方々の出現 は、大きな出来事でした。

 

  釣って楽しく食べて美味しく沖合の風景を満喫でき、非日常を存分に味わえるのがビワマス釣りです。世界にその存在を十分アピールしていける可能性を持つビワマスだからこそ、考えていくべきことは多いと思います。

 

 釣りの側からいえば、獲り過ぎがいけないのは、当然! です。ガイド船を利用せず個人で釣りをする場合でも、節度を持って楽しむべきでしょう。ビワマスは食べるところが多く、実際には中型が3匹もあれば、一家族には十分、近所におすそ分けできるくらいです。例え自主的な判断であろうとも、みなで“釣りすぎない”心を守っていくことが大切ではないでしょうか。他にも産卵環境の保全や水質のことなど、広大とはいえ海よりは狭い閉鎖水系ゆえに、心配なことは山積みです。

 

 ビワマス釣りをずっと楽しんでいけるように、そして古代からひっそりと棲息してきた貴重な魚であるビワマスを絶やさぬように、釣り人は襟元を正してたえずビワマスの将来を考え前向きな行動と提言をしていく必要があるのではないでしょうか(えらそうですいません)。また釣り人の集まりが、ビワマスの将来のために何ができるかを模索しながら、漁業者・研究者・水産課とも連携をとり、共にビワマスの未来について考えていくことが大切だと思います。

 

 そういった意味でも「北琵琶湖遊漁船グループ」の役割は重要。現在キャプテン方はお互い情報交換しつつ、いろいろ悩みつつも、他の機関との連携や要望、そしてビワマスの今後などについて話し合っています。ビワマス釣りをリードしていく立場として、頑張っていただきたいと思います。小誌は今後も彼らの動向に注目し、レポートしていく所存です。

昨秋行われた「北琵琶湖遊漁船グループ」の会合。ビワマスを研究している琵琶湖博物館の桑原雅之先生をお迎えして、ビワマスの生態について勉強中
昨秋行われた「北琵琶湖遊漁船グループ」の会合。ビワマスを研究している琵琶湖博物館の桑原雅之先生をお迎えして、ビワマスの生態について勉強中

  会合に参加され ていた、グループの精神的支柱となっている、釣り竿メーカー「天龍」の塩澤美芳会長。御年86歳!(『フライの雑誌』101号には、塩澤会長の貴重なお話が掲載されているので必見)。

 会合場所となった旅館に宿泊した折、幸運なことに会長と同室となり、就寝前にいろいろと大変貴重なお話をうかがえました。タブレットの写真は茅ヶ崎の「開高健記念館」に立ち寄ったときのスナップです。パタゴニアのイヴォン・シュイナード翁との2ショットや北海道の ニッカウヰスキーに展示されていたという自身が若い頃デザインした竿(竹鶴正孝さんが愛用したスプリットバンブーのコンビネーションロッド)など、他にもたくさん見せていただきました。

 ロシアの巨大な古代湖「バイカル湖」周辺に話が及んだときがまた、凄かった。若かりし日に仕事で現地を訪れたそうですが、そのスケール感は、毎日コンピューターの前でチマチマしている自分には理解不可能の豪快さでした。興味をひかれ後日調べてみると、バイカル湖は南北で 636km・東西は平均50kmのスケールを誇り、エリアによっては未だに世界一の透明度を誇っているよう。固有種だらけとか……。それはともかく、世界を股に飛びまわり勝負してこられたが故の肝のすわった迫力あるお話の数々に、圧倒され続けました。まるで 夢のような時間でした。

 会長が若い頃に心血を注いだ名竿「スピードステック」は、1-16HOBBと6-16HOBBの二本を所有していますが、少年時のかけがえのない大切な思い出が詰まった宝物であり、30代中頃までは現役で使っていましたので、感慨もひとしおでした(グループ事務局の杉江さんに、感謝、感謝です)。