釣りキチ三平の時代

 本日外出中に学生時代の釣研究会の仲間から、矢口高雄先生がお亡くなりになった旨、連絡がありました。

 小誌の読者方の中には、「釣りキチ三平」のファンがとても多いのではないかと思っています。私も、当然大好きです。小学生から中学生の頃に『少年マガジン』で連載中だったので、もろリアルタイム。ただ、好きではあったものの、当時はマニアというほどではありませんでした。むしろ少年時代より、今の方が熱心な読者かもしれません。大人になってから読み返す機会があり、あらためてそのすごさが分かりました。一平じいさんが亡くなったあたりで号泣してしまい、魚紳さんがヘリコプターであらわれたシーンは、感動以外の何物でもありませんでした。

 小誌の記事内では“釣りキチ三平世代”というフレーズを、何度も勝手に使わせてもらってきました。今にして思えば、水辺が本来の姿をかろうじて保っていた最後の時代に三平君は活躍していたのかもしれません。とにかく、少年時代の水辺での輝かしい思い出と、釣りキチ三平はリンクしています。今の少年たちにも、ぜひ読んでみて欲しい名作です。

 素晴らしい作品を残してくださった、矢口先生の御冥福をお祈り致します。